【限定】犬と猫のがんの食事(2023年6月2日)

こんにちは☀️

今回のテーマはペットのがんです。もしもの時に慌てずに済むよう、知識をつけていきましょう!

前回のコラムを読んでいない方は先にお読みください最高のがん治療

このコラムでは、犬と猫のがんに関する食事の知識をご紹介します!

 

目次

結論

食事でがんを治す方法は見つかっていない。

残念ですが、人間同様、これが事実です。
つまり、がんに効く食事はこちら!的な情報があったら、見る価値はないと思われます。

 

でも、できることがないわけではありません💡
詳細を解説する前に、まずは概要をおさえておきましょう!

腫瘍、がん、癌の違い

この3つのワードは似ているようで、少しずつ意味が違います。

腫瘍

細胞が異常に増えてかたまりになったものです。

がん

腫瘍のうち、悪性のものをいいます。

がんのうち、癌腫という分類のものです。
癌腫は難しく言うと、上皮性のものです。
例)皮膚、肝臓、胃、大腸、腎臓、前立腺など

癌腫以外のがんを肉腫といいます。
例)血管、骨、筋肉、神経など

難しいので覚える必要はありませんが「がん」と平仮名で見かける機会が多いことにはちゃんと理由があるんだなぁ〜と理解していただけたらOKです🙆🏻‍♂️

ペットの死亡原因

犬と猫の病因別死亡割合はこんな感じです▼

1位:腫瘍(18.4%)
2位:循環器疾患(17.4%)
3位:泌尿器疾患(15.2%)

1位:泌尿器疾患(29.4%)
2位:腫瘍(20.3%)
3位:循環器疾患(11.8%)

(参考:人間)

1位:がん(38万人)
2位:心疾患(21万人)
3位:老衰(15万人)
4位:脳血管疾患(10万人)
5位:肺炎(7万人)
6位:誤嚥性肺炎(5万人)
7位:不慮の事故(4万人)
8位:腎不全(3万人)
9位:アルツハイマー病(2万人)
10位:その他の認知症(2万人)
(参考)新型コロナ(4万人)

人間と同様、がんが代表的な病気だということが分かりますね。

治療法

人間と同様で3大治療法緩和ケアが重要になります。前回のコラムで解説した、人間の治療法と同じです。

3大治療
①手術

②放射線治療
③抗がん剤治療

逆に、食事でがんを治せるという先生がいたら、ちょっと私は懐疑的です😅

 

今回参考にした本はこちら▼

 

犬の本は、「愛犬のためのがんが逃げていく食事と生活」を読んでみましたが、個人的にはイマイチでした😅

 

がんになったペットに飼い主ができること

主治医に相談し、できる範囲で適切な治療をすることと、良い食事で体重のキープをすることです。がん細胞がペットのエネルギーを奪い、体重が減りやすくなるからです。有料コラム会員のみなさまはすでに良い食事をクリアされていると思うので、ポイントは体重の管理になりますね。

まとめ

がんに効く食事を探してもあまり意味はありません。ネットで検索するとゴミのように流れてくる情報は無視でOKです。人間のがんの情報もほぼゴミです。

糖質制限が効く!みたいな話もありますが、人間のがんも含めてそんな証拠はありません。ただ、犬と猫のフードは糖質が高すぎる商品が多いので、そもそもがんになる前から糖質には意識するべきだとは思いますが💡

まとめると、がんになったら今まで通り良い食事を続けるか、もう少しカロリーの高い食事内容に調整するのが現状最善と思われます😊

 

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この記事を書いた人

猫好きの獣医師です。野生動物の診療、動物病院の勤務、研究職を経て、今はフリーランス獣医師です。主に犬と猫の食事の情報を発信します。世間には誤った知識が多く(古い知識がまだ当たり前になっていて)、栄養学にうとい獣医師も少なくありません。微力ながら犬と猫の命を救う手助けができれば幸いです。

コメント

コメント一覧 (5件)

  • すごく良く分かりました!
    人間に関しても納得です。
    食事は大事ですよね。
    ありがとうございます。

  • ちいさん
    そうですね。それが進むと「悪液質」という状態になってしまうので、体重維持はとても大事です👍

  • 春によく食欲不振になり、100g位痩せますので健康な時から体重管理をしたいと思いました!!!
    くぅ先生、ありがとうございました🙇‍♀️

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