【限定】動物病院の選び方(2023年3月10日)

みなさんは動物病院を選ぶとき、どこを見ますか?

正解は飼い主さんの数だけあるので1つに絞ることはできません。ただこの質問が多いので、私が動物病院を選ぶときに見るポイントをご紹介します。

目次

病院全体

行く前に調べるのは設備です。病院のHPを見て、レントゲンエコーのあるところを選びます。
行ってから見るのは清潔感です。神は細部に宿ると言いますが、私たちが見える部分すら汚い病院はおそらく中も汚いです。私が勤務していた病院では、トイレや外の雨樋(あまどい)の掃除なんかもキッチリやっていたので「すごいなぁ」と衝撃を受けたことを覚えています。もちろん、診察室やスタッフルームもキレイで、当然、診療も誠実でしたし、全てにおいてキッチリしていました。特に私が注目するのはトイレです。絶対ではありませんが、ここは1つの判断材料になります。

神は細部に宿る
「細かなところまで気を配って作られたものが本当に良い作品になる」という意味

スタッフ(受付・看護師)

スタッフに対して私が見るポイントは緊張感とリラックスが両立しているかどうかです。
スタッフがボーッとしているのは論外ですが、看護師が獣医師に気を使い過ぎるのもダメです。聞きたいこと、言いたいことを素直に言える環境(心理的安全性と言います)でないと良い医療はできません。

獣医師

獣医師に対して私が見るポイントは選択肢を出してくれるかどうかです。
飼い主さんによってどこまでやりたいかはバラバラなので、簡単に例えるならこんな感じ。

愛犬が歩けなくなって来院
✅ヘルニアかもしれないし、他の原因かもしれない
①高度医療(CT、MRI)
②院内検査(血液検査、尿検査、レントゲン、エコー)
③対症療法(抗炎症薬など)
④様子見(定期チェック)

選択肢を出す=飼い主さんに寄り添う医療だと思います。
ごく一部だと思いますが、選択肢を出さないだけでなく
「猫に砂糖水を飲ませなさい」
「1回尿石症になったなら一生療法食を食べさせなさい」
という先生もいらっしゃるようですのでご注意ください。

まとめ

結局は実際に行ってみないと分からないのですが、行ってみて、見える範囲から見えない部分を予想することはできます。
そして、納得できないことがあったら迷わず他の病院を検討されることをオススメいたします😊

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この記事を書いた人

猫好きの獣医師です。野生動物の診療、動物病院の勤務、研究職を経て、今はフリーランス獣医師です。主に犬と猫の食事の情報を発信します。世間には誤った知識が多く(古い知識がまだ当たり前になっていて)、栄養学にうとい獣医師も少なくありません。微力ながら犬と猫の命を救う手助けができれば幸いです。

コメント

コメント一覧 (4件)

  • 全身をくまなく触って診察してくれて、色んな選択肢を出してくれる獣医さんが、今まで1番信頼できました。誠心誠意、動物を助けるために頑張ってくれてる獣医さん、何回か通ったら分かるかもです。
    あとは、聞きやすい動物病院を選ぶポイントです。

  • アリエルさん
    確かに、本当に誠心誠意やっているかは言葉の端々にでますので、何回か通ったら伝わってくると思います。やっぱり、「選択肢」と「心理的安全性」、大事ですよね!

  • 私は、先代のわんこの折、長くお世話になっていた獣医さんを変えた経験があります。
    その理由は、犬を診ると言うより、私を忖度して、薬を出している様に感じた事です。私自身も、かなり神経質に何かあればお医者さんに連れて行ってましたが、そのためもあったのでしょうが、10種類を超える薬を飲ませていました。疑問に思い、結局、セカンドオピニオンに行ったところでは、半分以下に薬は減り、そこでお世話になる事にしました。
    終末期に対する考え方も、選択肢を与えて下さり、最期は、とても穏やかに見送る事ができたので、今も、次にお迎えしたみかんちゃんもお世話になっています。

  • MICHIKOさん
    必要かどうかは置いておいて、10種類の薬は大変だったこととお察しします。やっぱり「選択肢」大事ですね。セカンドオピニオンは少し勇気が必要だと思いますが、良い先生に巡り会えて良かったですね。

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