【限定】油(あぶら)(2023年5月4日)

こんにちは☀️
今日のテーマは「あぶら(油)」です🍤

 

 

今回もペット&飼い主の健康に関係する話題です。
このコラムを読むと、脂質の大枠を理解できますので、ぜひ最後までお読みください👍

目次

結論

結論をざっというとこんな感じです😊

5大栄養素の1つが脂質
→ 脂質のメインが中性脂肪
→ 中性脂肪は脂と油に分けられる
→ 油は3つに分けられる
・オメガ3(スリー)
・オメガ6(シックス)
・オメガ9(ナイン)
オメガ3の代表は魚の油(他には亜麻仁、えごま)
オメガ6の代表は大豆油、コーン油
オメガ9の代表はオリーブオイル、菜種油

※健康に対してはオメガ6だけが悪者。

前回の脂よりしっくりくるのではないでしょうか?
では、1つずつ説明していきます🎵

脂質

先週の復習です▼

脂:常温で固体 
(例)牛脂、ラード、バター、ココナッツオイル
油:常温で液体
(例)サラダ油、オリーブオイル、魚油

言い換えると、こんな感じ▼

脂:動物質 
(例外)ココナッツオイル
油:植物質
(例外)魚油
難しくいうとこんな感じ▼
脂:飽和脂肪酸 
油:不飽和脂肪酸

飽和=安定なので、安定した状態=固体の状態をキープしています。
一方、不飽和=不安定なので、不安定な状態=液体の状態になります。不安定なので、酸化(質の悪化)しやすいのが特徴です。

オメガ3

(例)魚、亜麻仁、えごま

結論、良い油です!

体内で合成できないため、必ず食事で摂る必要のある「必須脂肪酸」です。欠乏すると皮膚炎になるリスクがあります。効果としては、血液中の中性脂肪を下げたり、不整脈のリスクを下げたり、血管を健康にしたりして生活習慣病の予防効果を示します。まさに夢のような油です。

さらに、脳はオメガ3でできています。「魚を食べると頭が良くなる〜🎵」はあながち嘘ではないかもしれません(笑)

犬や猫にとっても必須脂肪酸ですね。何か健康状態に不調があるとよく獣医師からアンチノールが処方されたりしますが、これもオメガ3ですね🐶😺

欠点としては、状態が不安定で酸化しやすいこと。当然、熱にも弱いです。なので、オメガ3配合のカリカリなんかは大丈夫なのかな?と思ったりします。

オメガ6

(例)大豆油、コーン油

結論、ダメな油です!

摂りすぎると体内で炎症を起こします。オメガ3と同じく必須脂肪酸なので必ず食事から摂る必要があるのですが、ジャンクフードやお惣菜ではドバドバ使われているのでどちらかと言えば現代人には過剰でしょう。

さらに、内臓脂肪はオメガ6でできています。オメガ6はほどほどにしておいた方が良さそうです。。

犬猫にとっても必須脂肪酸ですが、意識しなくても普通にペットフードに入っていると思われます。意外と「オメガ6系脂肪酸配合!!!」ってアピールしているペットフードは多いですが、騙されないように注意してくださいね。それより、そのオメガ6が酸化してないかを心配した方が良いと思います。

オメガ9

(例)オリーブオイル、菜種油

結論、良い油です!

人間に対する効果としては、悪玉コレステロールを増加させないし、善玉コレステロールを減少させないし(高炭水化物食では減少)、血中中性脂肪値を増加させないです(高炭水化物食では増加)。さらに、ぽっちゃり体型の人の血糖コントロール能力を改善するとのこと!

一方、犬猫に関するデータは見たことがありません。

オメガ3、オメガ6と違って体内で合成できるので、いわゆる必須脂肪酸ではないですね。

まとめ

まとめるとこんな感じです▼

先週の内容も合わせると、脂質の大枠はバッチリです!
パレートの法則でいうと80点は余裕でクリアですね。

何か質問等あればコメント欄にいただけたらと思います😊

(参考)厚生労働省HP

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この記事を書いた人

猫好きの獣医師です。野生動物の診療、動物病院の勤務、研究職を経て、今はフリーランス獣医師です。主に犬と猫の食事の情報を発信します。世間には誤った知識が多く(古い知識がまだ当たり前になっていて)、栄養学にうとい獣医師も少なくありません。微力ながら犬と猫の命を救う手助けができれば幸いです。

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