【限定】脂(あぶら)(2023年4月28日)

こんにちは☀️
今日のテーマは「あぶら(脂)」です🧈

これはペットにも飼い主にも関係する話題です。
このコラムを読むと、脂質の大枠を理解できますので、ぜひ最後までお読みください👍

今回は脂(あぶら)、次回は油(あぶら)について解説する予定です🙆🏻‍♂️

目次

結論

結論をざっというとこんな感じです😊

5大栄養素の1つが脂質
→ 脂質のメインが中性脂肪
→ 中性脂肪は脂と油に分けられる
→ 脂は長鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・短鎖脂肪酸の3つに分けられる
長鎖脂肪酸の代表は肉の脂
中鎖脂肪酸の代表はココナッツオイル
短鎖脂肪酸の代表はバター

※健康に対しては全部悪者扱い(笑)

結論だけ聞くと意味が分からないと思うので、1つずつ説明していきます🎵
最後まで読んでからもう一度結論を読むとしっくりくると思います😊

脂質

無料セミナーで解説した通り(参加しなくても録画をシェアするのでご安心を)、脂質は5大栄養素の1つです🖐️

5大栄養素
・炭水化物
・タンパク質
脂質
・灰分(ミネラル)
・ビタミン
で、脂質のメインは中性脂肪です
※中性脂肪以外の脂質としては、コレステロールやリン脂質などがあります。

そして、中性脂肪を2つに分けると脂と油になります
読み方はどちらも「あぶら」ですね!

簡単に言うと、こんな感じ▼

脂:常温で固体 
(例)牛脂、ラード、バター、ココナッツオイル
油:常温で液体
(例)サラダ油、オリーブオイル、魚油

言い換えると、こんな感じ▼

脂:動物質 
(例外)ココナッツオイル
油:植物質
(例外)魚油
難しくいうとこんな感じ▼
脂:飽和脂肪酸 
油:不飽和脂肪酸

飽和=安定なので、安定した状態=固体の状態をキープしています。
一方、不飽和=不安定なので、不安定な状態=液体の状態になります。不安定なので、酸化(質の悪化)しやすいのが特徴です。

ちなみに、油を無理やり脂に変えたのがマーガリン(ショートニング)です。基本的にはトランス脂肪酸というです。人の食材には多いですし、犬のおやつにも結構入っています。
※近年ではトランス脂肪酸の少ないマーガリンも登場したようです

長鎖脂肪酸

脂は鎖がつながってできているのですが、その長さによって、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸に分けることができます。

長鎖脂肪酸は肉の脂です

基本的には過度でなければ食べても大丈夫なのですが、最近読んだがんの本によると、赤い肉を1日100g食べる毎に大腸がんのリスクが17%増加するそうですので、動物性の長鎖脂肪酸の摂りすぎには注意した方がよさそうです。
※赤い肉と赤身肉は意味が違うのでご注意を。

参考図書はこちら💁🏻‍♂️

 

ご要望があればこの本の解説も検討します😊

中鎖脂肪酸

中鎖脂肪酸って、みなさん一度は聞いことがあるのではないでしょうか?
英語にすると、MCTオイルです。
これの正体はいわゆるココナッツオイルです。

特徴は、エネルギー効率が超良いこと。
普通の脂質は腸で吸収されたらリンパ管を通って、時間をかけて肝臓に運ばれるのですが、中鎖脂肪酸は腸で吸収されたら肝臓に直行するので、すぐにエネルギーになります。

詳しくは日清オイリオのHPをご覧ください。

ちなみに、私は実際に毎日ココナッツオイル生活(毎朝ココナッツオイルコーヒー☕️)を数ヶ月やってみましたが、あんまり効果を実感することはありませんでした。ブラックコーヒーの方が好きなのでやめました(笑)

短鎖脂肪酸

これはバターの脂です。

腸内細菌が食物繊維を餌にして作るエネルギーもこの短鎖脂肪酸です。
草食動物が草を食べて生きていられるのも同じ理由ですね🐮

 

まとめ

以上、脂(あぶら)について解説しましたがいかがでしたでしょうか。

人間の健康にとって、脂(飽和脂肪酸)は悪者扱いされがちです。

(参考)農林水産省のHP

特に、長鎖脂肪酸への風当たりが強いように感じます。牛脂やラードなど💡
大腸がんとか、動脈硬化とか、悪玉コレステロールとか😅

また、犬と猫に対するデータは実はあまり見たことがありません。個人的には、元々犬と猫は肉食で、脂質は脂しか摂らないはずなんで、脂があんまり身体に悪いっていうのはしっくりこないです。

少なくとも、来週解説するオメガ3という油が身体に良いというデータはあります

「脂質」と一言で言ってもかなり種類が多いので、大枠を理解する一助にしていただけたら幸いです😊

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

猫好きの獣医師です。野生動物の診療、動物病院の勤務、研究職を経て、今はフリーランス獣医師です。主に犬と猫の食事の情報を発信します。世間には誤った知識が多く(古い知識がまだ当たり前になっていて)、栄養学にうとい獣医師も少なくありません。微力ながら犬と猫の命を救う手助けができれば幸いです。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次