必要なマグネシウムの量(2022年10月7日)

こんにちは☀️

今回は尿石症で気になる「マグネシウム」について。

ストルバイト尿石症治療時のマグネシウム推奨値はこんな感じ
猫…0.04-0.06%
犬…0.02%以下
回復後の犬…0.04〜0.1%

ちなみに、犬のストルバイト尿石症に感染症が関わることが多いのに対し、猫はあまり関わらないので食事療法のアプローチが少し異なります。
フードメーカーに猫の質問をしたら犬の答えが返って来ることもあるようなので注意が必要です

「下部尿路に配慮」系のフードはたくさん売っていますが、商品によって成分がバラバラな印象です。
「マグネシウムを調整」って書いてあっても、マグネシウムの含有量が書いていなかったり(笑)

フードのマグネシウムの吸収率は25-75%と幅があり、低マグネシウム食では吸収率が上がり、高マグネシウム食では吸収率が下がります。
つまり、ある程度は身体がうまく調整してくれるということです💡

一応、0.25%を超えるとストルバイト結石のリスクが上がるようですが、そんなにマグネシウム量の高いフードは見かけないですし、逆に療法食の推奨値となる猫0.06%(犬0.02%)まで含有量の低いフードも少ないです。
私の主観ですが、多くのフードは0.10~0.12%が多い印象ですので、その付近~0.06%くらいのフードですと「マグネシウム低め」のフードになると思います。

個人的にはマグネシウムよりも脱水の方が尿石症のリスクになると考えているので ウエットフードを併用する等、水分摂取を意識できれば、健康ならばマグネシウムはそこまで神経質にならなくても良いと思います😊

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

猫好きの獣医師です。野生動物の診療、動物病院の勤務、研究職を経て、今はフリーランス獣医師です。主に犬と猫の食事の情報を発信します。世間には誤った知識が多く(古い知識がまだ当たり前になっていて)、栄養学にうとい獣医師も少なくありません。微力ながら犬と猫の命を救う手助けができれば幸いです。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次